自宅で介護するということ つづき
周りは心配しましたが、さすがに介護歴40年近いことだけあって
数か月過ぎると父も母も落ち着いたようでした
とはいえしばらくは「祖母の時と違う」と感じるさまざまな事に対応できず
困ることも多かったです
やはり体も祖母よりずっと大きいし 重いので
一番の悩みが排泄問題
導尿をしているので「小」はまだ良いのですが
「大」が・・・・・大問題です
そこだけは
ボケてしまったか!?
と疑ってしまう始末でした
ここから汚い話で恐縮です
自分の出したものを触ってしまうという奇態
最初は衝撃だったのですが
調べに調べると よくある話のよう
ふだん普通に会話が出来ていても
その時だけ分からなくなるそうです
自分の体から何かが出てきた瞬間に
「?」
と思うのだそうです
そして 何だろうこれは
と思って取り出してみる
すると手が汚れる
ああ汚れた いけない 拭かないと
と思ってそこらじゅうに なすりつける
ということらしいです・・・
こうやって書いてみると やっぱりボケているってことだな
と思ってしまいます
これには振り回され 母も疲労がピークに達していました
みんなで どうしようね これずっと続くんだろうか
と悩みに悩みました
それが
なんとしばらくして 治まりました
一時期は特殊なパジャマを買ってみたりしました
ツナギになっていて 手をいれられないようになっているものです
着替えやすいようにチャックで全開できるようになってもいますが
フックのつまみの部分を取り外せるようになっていて
患者さんは自分では脱ぐことができません
でも結局 中で散々に汚れてしまい 洗い物が大変なのは一緒
おむつも色々試しました
しかし特に苦労は変わらず
結局いちばん効果があったのは「声かけ」だったようです
ともかく 叱らないこと
不安が大きいと酷くなるようだったので
ともかく 穏やかに 声をかける
それが一番功を奏したもようです
母が言うには ちょくちょく手を握る のがいいそうです
嬉しそうな顔をするから
と言っていました
今では出る前に知らせてくれて
1日おきの午前中 とか
リズムが出来てきたようです
もともと転んでケガをしたために筋力が落ちて歩けなくなり
そこから寝たきりになって
気持ちが落ち込んで弱ってしまっただけなので
毎日のように来る訪問看護の看護師さんや先生との会話
母との会話
ときどき様子を見に来る私を含めた子世帯との会話
それらも刺激になって だんだん回復してきたようです
といってもまだ寝たきりですが
それでも目に輝きが多少戻っており 話しているとときどき
昔のきりッとした父の面影が見えます
このまま おばあちゃんのように100歳を越えたりしてね・・・
と たまに思います